月別: 2018年9月

個人の株式保有比率が上昇し始める日

本年6月に全国4証券取引所から2017年度の株式分布状況の調査結果が発表されました。個人株主数(延べ人数)は過去最高の5,129万人(+162万人)になっています。
一方、個人の株式保有比率は1970年度の37.7%から低下し、2017年度はたった17.0%にすぎません。アベノミクス前に5年間続いた20%程度からも約3%低下しており、「上がったら売る」という明快な投資行動の結果であろうと推察します。
逆に、前述の分布状況調査では、昨年度株主数が増えた理由のひとつに、「2018年2月以降の株価下降局面に伴い、個人投資家による買いの動きが広がった」ことが挙げられており、「下がったら買う」というこれまた明快な姿勢も垣間見えます。
調査結果をあらためて見て、これまで長く続いた①金融機関(信託銀行を除く)の株式保有比率低下⇔外国法人の株式保有比率上昇、②事業法人・個人の株式保有比率低下⇔信託銀行(投資信託や日銀ETFを含む)の株式保有比率上昇という構図が、少し変化してきているように思えます。
90年代には、都銀・地銀・生損保・その他金融の保有する株式の比率が30%を大きく超えていましたが、今ではわずか8.3%にまで落込んでおり、逆に5%以下から上昇続けていた外国法人の保有比率は、アベノミクス以降5年間は30%程度で大きく変わっていません。
事業法人は同時期、「株式持合い解消」などで30.1%から低下の後、「自社株買いによる自己株式」が増加(昨年は値上り含め約4兆円増)。20%程度で下げ止まりしています。
個別企業の業績を10年前・15年前と比較すると、多くの企業で一株利益や自己資本利益率が上昇し、純資産も大きく増えています。株主重視の姿勢で、自社株買いや増配、株主優待制度を実施している企業も多く「株式そのものの魅力が高まっている」との印象を受けます。
これまで下がり続けた個人・その他投資家の保有比率も、ここ3年はその低下が僅かになり、私自身は、「個人投資家の保有比率が反転上昇する日が近いのではないか」と期待しています。
これまでも、お客さまに投資の魅力をお伝えすることが私たち使命でしたが、今こそ、さらに声を大きくして「株式投資の魅力」をお伝えする時期ではないかと考えています。

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