会社四季報の使い方

会社四季報という本は、なかなかよく出来た本でして、一年間に4冊(新春号、春号、夏号、秋号)、四半期ごとに発行されます。

 

巻頭にある「3分でわかる四季報のポイント」は、その号の目次ですな。

数ページ進むと「3分でわかる四季報の読み方」ってページがあって、記載内容の説明が詳しく解説されています。

巻末近くには、お楽しみの「株主優待」の一覧表がありますし、その次には「上場廃止リスクがある銘柄一覧」や「企業の継続性にリスクがある会社一覧」などという物騒な一覧表もあり、なかなか興味深いですね。

 

継続して購読されている方には、お手持ちの銘柄の「号の異なる2冊(たとえば、春号と秋号)の同じ銘柄を見比べる」という楽しみ方が出来ます。同じ会社であっても、「会社四季報」の発行時が異なるとその予想数字は変化しています。過去の業績については変化がないのが基本ですが、それでも中には、過去にさかのぼって業績を差し替えるという会社も無い訳ではありませんし。

予想には、四季報予想と会社発表予想があり、それぞれ時間の経過と共に変化していきます。これも四季報を2冊並べて眺める楽しみの一つです。

 

 

もっと長期にわたって保管されている方は5年前の四季報と新しい四季報を見比べるのも良いでしょう。

四季報には過去5年程度の業績推移が掲載されています。これを並べることによって過去10年間の業績推移がチェックできるようになります。

売上や利益の変化率が見えますので、長期投資の投資家にお勧めの見方です。

 

 

干 城

 「ふくろう通信」の内容はお客様にとり参考となる情報の提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。 記載したコメントの内容及び過去の実績等は、必ずしも将来実績を示唆するものではありません。将来の投資収益が保証されているわけではなく、投資元本を割り込むリスクがあります。 投資の最終的決定はご自身の判断でなさるようお願い致します。

今回発表した日銀金融緩和補完策について

まずその内容については下記の通りです。

 

1)「設備・人材投資に積極的に取り組んでいる企業に対するサポート」

① 新たな ETF 買い入れ枠を設定…現在の年間3 兆円の買入れに加え、

設備、人材投資に積極的に取り組んでいる企業の株式を対象とするETF を3,000 億円購入する

② 成長基盤強化支援資金供給の拡充

③ 貸出支援基金等の延長

2)量的・質的金融緩和の円滑な遂行のための措置

① 国債購入の平均残存期間を来年から 7~12 年程度に長期化…国債買い入れを柔軟かつ円滑に実施するため

② J-REIT の銘柄別買入れ限度額を当該銘柄の発行済投資口の総数の5%以内だったものを10%以内に変更

③ 日本銀行適格担保の拡充

 

そして黒田日銀総裁の声明文は以下の通りでした。

「量的・質的金融緩和のもとで企業や家計のデフレマインドは転換してきており、

設備・人材投資に積極的に取り組んでいる企業も多いが、そうした動きがさらに広がっていくことが期待される。

そうした観点に立って、日本銀行は量的・質的金融緩和を補完するための諸措置を決定した」

 

つまり、今回の策は「量的緩和」ではなく、「質的緩和」の色合いが濃くなっています。

おそらく12月の日銀短観の内容で業況判断DIの先行きが製・非製造業ともに大幅に悪化していたことで、

打ち出したものと思われます。

 

それでは本丸の「量的緩和」(国債購入枠の増額)はいつ実行されるのか?

これは物価の上昇次第かと思われますが、まずは春先の春闘で賃金がどの程度上昇するか?

その数字が悪ければ、選挙前と言う事もあり、4月頃に実施される可能性もあるかも知れません。

ふくろう監督

 「ふくろう通信」の内容はお客様にとり参考となる情報の提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。 記載したコメントの内容及び過去の実績等は、必ずしも将来実績を示唆するものではありません。将来の投資収益が保証されているわけではなく、投資元本を割り込むリスクがあります。 投資の最終的決定はご自身の判断でなさるようお願い致します。

「ハイウォーターマーク(HWM=High Water Mark)」って?

思い出すのが辛くても、忘れてはならないことがたくさんあります。

東日本を襲った大地震や、この地震に伴い発生した大津波もそのひとつでしょう。当時この大きな被害を報道するテレビ番組の中で、レポーターが家の壁の「シミ」を指差しながら「こんなところまで、水位が上がりました。」などと言っていたのを覚えてらっしゃいますか?

レポーターが指差していたその「シミ」が「最高水位」を表すもの、即ち「ハイウォーターマーク」というものです。

海岸沿岸の小高い丘に「これより下に家を建てるべからず。」という石碑が立っていることがあるようですが、これも先人が残した最高水位、ハイウォーターマークというわけです。

さて、この「ハイウォーターマーク」は金融の世界では、意外なところに使われています。

投資家の皆様からお金をお預かりして運用させていただくときに、2種類の報酬を頂いております。

ひとつは「固定報酬」と言い、お預かりした金額に応じて、予め決められた料率で計算されます。この「固定報酬」は主にファンドの管理費用に充当されます。

もう一つは「成功報酬」と言って、運用の成果としてあがった利益に対して頂く報酬です。利益をあげるほどお客様に喜んでいただけますが、それに比例して頂く報酬も増えることになります。この「成功報酬」を計算する際に「ハイウォーターマーク方式」と呼ばれる方法があります。

例えば、お客様から1,000万円お預かりし、一定期間後、例えば1年後に運用が成功して資産額が1,200万円になったとしましょう。その場合、1,200万円からお預かりした1,000万円を差し引いた200万円に対して一定の料率を掛け算して、例えば30%ならば60万円と成功報酬額を算出します。お客様のご資産は1,140万円(1,200万円-60万円)になります。

さて、次の年の運用では、1年目に達成した水準(1,140万円)を基準にして、それを上回った分について成功報酬を計算します。2年目にまた運用がうまくいって、ご資産が1,240万円になっていたとすると、1,240万円から1,140万円を引いた100万円に対して30%を掛けた額(30万円)が成功報酬となります。これでお客様のご資産は1,210万円(1,240万円-30万円)となり、その次の年の運用はこの1,210万円を基準にスタートします。

 

いかがでしょう?「ハイウォーターマーク」の名の通り、基準の金額が最初の1,000万円から1,140万円、1,210万円と、水位が上がるように基準が上がっています。

 

逆に、運用が上手くいかなかったときは

当初から運用が上手くいかず資産を減らしてしまった場合は、成功報酬を頂かないことはもちろん、基準となる金額は1,000万円のまま据え置きとなります。その後も資産を減らしてしまったからと言って計算基準が下がることはなく、ご資産が1,000万円を超えるまで変化しません。どうにか頑張って利益をもたらさなければ、成功報酬は発生しません。

*蛇足ではありますが、運用が1年目は成功し、2年目の運用が上手くいかなかった(例えば2年目に1,050万円になってしまった。)場合は、上の例でいきますと、基準が1,140万円ですので成功報酬は発生しませんし、翌年の基準も1,140万円のままです。

 

このような「ハイウォーターマーク方式」の成功報酬体系ファンドは、お客様の利益と運用者側の利益が完全に一致しているため、最も運用者のモチベーションが高まると言われています。運用者はハイウォーターマーク=最高水準の印を毎年更新しようとして、日々、地道な努力をしています。

干 城

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